2008年04月25日

「山吹」作品解説


山吹の花の、わけて白く咲きたる、小雨の葉の色も、ゆあみしたる美しき女の、眉あをき風情に似ずやとて、──────────




時────現代。
所────(第一場)修善寺温泉の裏路。
     (第二場)同、下田街道へ捷(ちか)路(みち)の山中。
人────島津正(四十五六)洋画家。
     縫子(二十五)小糸川子爵夫人、もと料理屋「ゆかり」の娘。
     辺栗藤次(六十九)門附の人形使。
候────四月下旬のはじめ、午後。




1923年「女性改造」に発表。初演は1980年、発表より57年、鏡花没後42年目にしての上演となった。
三島由紀夫と澁澤龍彦が絶賛した戯曲としても知られる。
posted by 遊劇体ニュース at 11:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ♯46「山吹」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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